子どもの健康

子どもがアトピーに・・・原因は?悪化させないためには?

子どもがアトピーになる原因と症状について

原因は何か

乾燥肌に対する刺激として、乳児期ではよだれや食べこぼし、涙、衣服などとの摩擦(まさつ)が原因になります。

幼児期から学童期にかけては、汗や土が刺激になりやすく、空気が乾燥する冬と汗をかきやすい梅雨から夏にかけて悪化しがちです。

もちろん、皮膚をかく刺激は皮膚炎の大きな悪化の原因になります。

また、とくに乳児期には、卵白や牛乳などの食物に対するアレルギーのためにかゆみや紅斑(こうはん)、じんま疹などによって症状の悪化がみられることがあります。

症状の現れ方

乳児では生後2カ月目ごろから、頬や口のまわり、頭部などにかさぶたのついたじくじくした皮膚炎がみられ、次第に首から前胸部、肘(ひじ)や膝(ひざ)の内側にも同様の症状が広がっていきます。

耳切れもよくみられます。顔の紅斑は1歳過ぎまで続きますが、その後次第に軽くなります。

幼児期から学童期にかけては首、腋(わき)の下、肘や膝の内側にかさかさした皮膚炎がみられるとともに、体幹とくに側胸部に鳥肌のように毛穴が盛り上がった、

いわゆるアトピー肌がみられ、とくに冬季には肌が全体に乾燥して粉を吹いたようになります。

慢性的にかくために皮膚は厚くごわごわしてきます。

子どものアトピーを悪化させてしまう原因

日常生活に潜むアトピーの要因~行動編

知らず知らずのうちに作ってしまっているアトピー性皮膚炎を悪化させる要因。

日々のちょっとした行動が、大きな影響を及ぼすこともあるのです。

汗をかいたまま放置して肌を不潔にしていたり、かゆみがあってかきむしってしまったりするのはもちろんのこと、石けん、シャンプー、リンス、化粧品、洗剤などの刺激で悪化してしまうことがあります。

また、食事でアレルギー症状を引き起こす原因となるアレルゲンを摂取している場合も考えられます。

他にも、寝不足や過労、精神的なストレスでもアトピーは悪化すると言われています。

対策として、肌はいつも清潔にし、睡眠をたっぷりとり、規則正しく健康的でストレスのない生活を送ることが、一番のポイントであると言えるでしょう。簡単なようでなかなかむずかしいことですね。

日常生活に潜むアトピーの要因~環境編

アトピー性皮膚炎を悪化させる要因として、ダニ、ハウスダスト、花粉、カビ、動物の毛などのアレルゲンは、広く知られています。

このようなアレルゲンの多い環境の中で暮らし続ければ、当然アトピーは悪化の一途をたどってしまうばかりです。

対策としては、ダニが棲みつきやすいじゅうたんやカーペットなどを減らすなどが考えられます。

カーペットの中でも、特に湿気がこもりやすいウールカーペットや混紡のカーペットは避けましょう。

ダニは湿度55%以上になると居心地がよくなって元気になり、大量発生してしまうからです。

子どものアトピーの原因は免疫の弱さ?

手をかけすぎてしまうと肌が弱くなる

じつは、アトピーは上の子や一人っ子に見られます。初めての子育てだと、どうしても心配で手をかけすぎてしまうことってないでしょうか。

家では空気清浄機を使用し、子供が触れるものはこまめに除菌。本来の自然から隔離してしまうことで、結果として菌に対して免疫をつけることができずに、ちょっとした刺激でも肌が荒れるようになります。

さらに、お腹がすいたらジュースやお菓子を食べさせ、どこかに行くときは車で送り迎え。

子供のためにと思っていることが、結果として子供を運動不足にさせ、甘いものを食べ過ぎてしまい、健康を害してしまいます。

アトピーがほとんどなかった時代は、子供たちは公園で泥だらけになって遊び、お腹をぺコペコにすかせて、夕飯をいただいていました。

「守る」のではなく、何事も「経験」させるということも、大切なことなのかもしれません。

■肌荒れは「肌を強く」するための訓練

赤ちゃんがお腹の中から出てきたとき、水(羊水)のない環境に対応できていないので、皮膚が荒れてしまうときがあります。

けれど、この乾燥や炎症を、クスリでおさえてしまうと、赤ちゃんはいつまでたっても肌を強くすることができずに、刺激に対して、とても弱い肌になってしまいます。

赤ちゃんの肌荒れは、「肌を強くしたい」という、働きのひとつです。健康的な肌になるには、症状を乗り越えるという「訓練」も必要です。

子どものアトピー~かゆみの原因となる食べ物は?

病院で処方される「かゆみ止めの飲み薬」は、抗ヒスタミン薬・抗アレルギー薬と呼ばれるもので、どちらも、かゆみを起こすヒスタミンという体内の物質を主に抑えることでかゆみ止めとして働きます。

実は、このヒスタミンは、さまざまな食材に含まれています。

体調のよいときはそれほど問題なく食べることも可能ですがアレルギーの人が同じものを頻回にしかも大量に食べることは、禁物です。

特に「アレルギー症状が出ているとき」は、なるべく避けるようにしましょう。

ヒスタミンを含む食材

  • ホウレンソウ
  • トマト
  • なす
  • とうもろこし
  • セロリ
  • たけのこ
  • えのきたけ
  • ジャガイモ
  • 豚肉
  • 牛肉
  • 鶏肉
  • チーズ
  • ワイン

また、これらの食材は、「加熱、あく抜き」をすることにより、ヒスタミンの大半は食品中から消失されます。

できるだけ生で食べずに「しっかり調理」してから食べるようにしましょう。

子どもがアトピーになる原因は?

~悪い食べ物がアトピーを悪化させる~

食事をする時に食べた肉や魚だけでなく、お米や野菜、すべての中にタンパク質が含まれています。

体の中に取り入れられたタンパク質は、アミノ酸に分解され、吸収されます。

卵などの分解されにくいタンパク質は、小腸の粘膜ではじかれて、からだに取り入れない仕組みになっています。

しかし、最近は農薬浸漬けの野菜、米、抗生物質で育てられた豚や牛の肉など、環境の悪化から様々なタンパク質が汚染され、分解されにくい形になってきています。

なおかつ、消化器官が弱かったりすると、アミノ酸に分解できないばかりか、小腸の粘膜が薄く、からだに取り入れてはならないタンパク質のままで、体内への侵入を許してしまうことになります。

そうなると緊急事態を察知し、からだを守るため、異物の侵入を防せごうと、かゆみの原因といわれるヒスタミンが過剰に放出されます。その結果、アトピーの湿疹が発生するわけです。

私の両親は畑を作っており、出された野菜の多くは無農薬だったので、これも改善の理由のようです。

さらに砂糖の取りすぎはアトピーの子に良くないと言いますが、まさにその通りで砂糖は悪玉菌のエサになってしまうそうです。

悪玉菌が増えれば腸内環境が悪化し、自律神経のバランスが悪くなってしまいます。

そうすると、腸の動きや消化力も低下し、体内に有害なものやアレルゲンが入ってきた時にうまく消化できず、それがアトピーの原因になってしまいます。